遺跡の街 第2弾 / Prasat Phimai : 訪問日 03Oct2009


遺跡を訪問しても、後からたくさん見落としがあるのに気づいてしまいます。
Phimai遺跡も、何度も訪問しているのに、「聖水を流したSomasutra」を見落としていた事に気がつきました。
そして、どうしても、そのSomasutraを見に、再訪したいと言う思いが募りました。

2009年10月に、再度、Phimaiの遺跡を訪問したので、第2弾をとして、紹介します。
(過去のPhimai紹介記事は、 ココ をクリックください。)

Phimaiは、遺跡の町です。遺跡自体が町になっています。
以下は、遺跡の案内板にあった地図と航空写真です。

以下の地図(左側)の黄色のエリアが、入場料金を払って見学するエリアですが、
赤色の長方形エリアの外周には、周壁(第一周壁)があり、その周壁の内側には人々が住んでいます。
航空写真(右側)でもわかるように、遺跡の中に建物が密集しています。

参考:以下の地図には、赤色の長方形のエリアが、上方と、下方の2ヵ所にあります。
   上方の長方形エリアは、Phimaiの町です。
   下方の大きな長方形は、かつてのバライで、このバライの中心にも寺院( Wat Khok )がありました。


  




以下は、Phimai遺跡の説明文です。






クメールの遺跡の多くは、東を正面としていますが、
Phimai遺跡は、クメール帝国の都Angkorの方向、南少し東よりを正面としています。

以下は、上述の地図の黄色のエリアで、入場料を払って見学するエリアの地図です。
このエリアには、さすがに今は人は住んでいません。(過去に住んでいたかは不明??)







遺跡を正面から見たところ。
中央のとんがりコーンは、主祠堂の屋根。
















■Phlab Phla

ナーガのブリッジの手前、参道の左側に位置する
Phlab Phla(白象館)です。
ここでは、宗教儀式を行う時に、
王族がお召替えをする場所であったと
考えられています。

Phlab Phlaを南東から見たところ。






Phlab Phlaを東から見たところ。














Phlab Phlaへの入り口(東側)です。
階段が、かなり急です。













Phlab Phlaの入り口の階段を上って正面を見たところ。

















Phlab Phlaの中央通路の中央辺りから東を見たところ。














南側の中庭?です。
窓は片側にしかありません。













北側の中庭?です。
中央通路側の壁には窓はありません。













東側の通路です。
















■ナーガのブリッジ(Nagaraj Bridge) ~ 第2周壁の南塔門

両脇にシンハが守っており、
奥にナーガの欄干を持つ十字型のテラス
があります。










ナーガのブリッジ(Nagaraj Bridge)です。














そのナーガのブリッジの奥には、第2周壁の南塔門があります。













その南塔門の南入口上部のまぐさ石です。

















南塔門の内部です。
柱が本当に太いです。













南塔門を抜けて、南塔門の北側入り口を振り返ったところ。













南塔門の北側入り口の上部のまぐさ石です。
説法する仏陀の立像です。

















■参道 ~ 内回廊

第2周壁の南塔門を出て主祠堂方面を見たところ。












参道の正面には、内回廊が見えます。

参道両脇には、4つの窪みが配され、田の字を描いています。











内回廊の南西角の南入口上部のまぐさ石です。
未完成のまぐさ石のようです。まぐさ石の左側には、大きな木の下に動物が彫られています。















内回廊の南東、南西、北西、北東の角には、聖池が配されています。

南西の聖池越しに主祠堂方面を見たところ。













■Bannalai

内回廊の西側には、主祠堂を通る東西線を南北に挟んで
南Bannalaiと北Bannalaiがあります。

右の写真は、南Bannalaiを南東から見たところ。









中央少し左側に見えるのは、第2周壁の西塔門です。
右端に見えるのは、南Bannalaiです。













南Bannalaiを南西から見たところ。
南Bannalaiの基壇の上には、建設物の遺構が残っています。













南側の中央入口から入って見たところ。














南中央入口から入ると、
中央通路の左側に、このような窓を持つ壁があります。

地面には、四角い窪みが並んでいます。











右側にも同様な壁が有り、窓からその中をのぞいて見たところ。














Bannalaiの内部から主祠堂方向を見たところ。














ここにも四角い窪みが並んでいます。














北側のBannalaiです。
北Bannalaiの基壇上には、建物の遺構は残っていません。
その代わりに、まぐさ石を並べて、展示?されていました。











以下は、北Bannalai上に並べられたまぐさ石です。

カーリア竜と戦う
クリシュナ
です。












兵士の行軍です。





























瞑想する仏陀です。































カーラの上に座する神です。
































これは、彫りかけの途中でしょうか?カーラの顔が判然としません。
カーラの上に座する神です。

































これも彫りかけでしょうか?
カーラの上に座する神の姿が判然としません。













































これは、カーラの上に立つ神?
立っている図は珍しいと思います。



















ガルーダに乗るヴィシュヌ神です。



















■内回廊の外側を周回

北西から主祠堂方面を見たところ。












北西から主祠堂方面を見たところ。













北東角のまぐさ石です。
両手に動物をぶら下げているように見えます。クリシュナかな?
















主祠堂方向を北東から見たところ。














第2周壁にある東塔門です。
周壁の内側から見たところ。












内回廊の南東角のまぐさ石です。
















内回廊の南東角のまぐさ石です。













その拡大写真です。















南東から主祠堂方向を見たところ。















■内回廊の南塔門から中へ

南塔門を中に入って、
正面に見える主祠堂の
前殿Mandapaの南入口上部の
破風です。

これは、 踊るシヴァ神です。





















■Prang Bramathat

これは、Prang Bramathatです。
内回廊の内側、主祠堂の南東に位置します。

右写真は、Prang Bramathatを南西から見たところ。












Prang Bramathatを西から見たところ。













Prang Bramathatを北から見たところ。
















Prang Bramathatの北入口上部のまぐさ石です。
悪魔ケーシンが化けた馬と闘うクリシュナです。
















Prang Bramathatの内部です。
ジャヤバルマン7世のレプリカ像です。
本物は、 Phimai国立博物館 にあります。















Prang Bramathatの東入口上部のまぐさ石で、
説法をする仏陀の立像です。











下は、その拡大写真です。














Prang Bramathatの東入口上部のまぐさ石です。
瞑想する仏陀を下段でシンハが支えています。











下は、その拡大写真です。

















■Prang Hin Daeng

これは、Prang Hin Daengです。
赤い石の祠堂とでも訳のでしょうか。
内回廊の内側、主祠堂の南西に位置します。

Prang Hin Daengを北東から見たところ。











Prang Hin Daengを南から見たところ。

















南西からPrang Hin Daeng、主祠堂を見たところ。
右端に見えるのは、Prang Bramathatです。

Prang Hin Daengのすぐ隣(北側)の背の低い建造物は、
Ho Brahmです。










南西からPrang Hin Daengを中央に見たところ。














西からPrang Hin Daengを見たところ。



















■Ho Brahm

Prang Hin Daengのすぐ北隣、
Mandapaの西側に位置するHo Brahmです。

Ho Brahmを南西から見たところ。








Ho Brahmを西から見たところ。














Ho Brahmを北西から見たところ。
















■Mandapa ~ 主祠堂の西側のレリーフ

主祠堂の南に隣接する拝殿Mandapaの西側入口のピラスター(付柱)です。














拝殿Mandapaの西側入口上のまぐさ石と破風(下半分)です。






















まぐさ石は、ラーマヤナ物語で、魔王ラーヴァナの息子インドラジットが魔法の矢を射ると(左上)、
矢が蛇に変わり、その蛇がラーマ兄弟を締め上げている図です。
まぐさ石の左下には、インドラジットが弓を射ている事を、注意喚起している猿がいます。
更に心配そうなそぶりの猿達が面白い。

まぐさ石の上の破風(下半分)は、ラーマ兄弟の危機を見て、猿の軍団とガルーダが空から急降下し、
助けに向かっています。



下は、主祠堂の西側入口上のまぐさ石と破風です。





























まぐさ石は、ラーマヤナ物語で、ラーマ軍が、シータ姫を助けに行く為に、
悪魔軍が待ち受けるランカ島へ橋を架ける場面です。

まぐさ石の左側半分は、ランカ島の悪魔軍で、
右側半分は、橋を架ける為、石を運ぶ猿の軍団(ラーマ軍)です。
海中には、橋架けを手伝っている海に住む魚やドラゴン(マカラ?)が描かれています。

破風は、ラーマヤナ物語の悪魔軍とラーマ軍の戦いの場面です。






■Dharmachakra Pillar(法輪の柱)

主祠堂の北西には、このような柱が建ってます。
この柱の上に法輪(Dharmachakra)が載っていたのではないかと思います。

Dharmachakra Pillarは、インドのSanchiの物が有名です。












Dharmachakra Pillar(法輪の柱)を南から見たところ。
















■主祠堂北側入口脇のレリーフ

主祠堂の北側入口脇のピラスターの基部のレリーフです。















これも北側入口脇のレリーフです。
これは、胸が大きいので女性かな?

































■主祠堂東側の建造物の基壇

大きな穴等があります。












その基壇を南側から見たところ。
















■主祠堂のSomasutra

主祠堂の北東側ベース部分に聖水を流したSomasutraの口があります。
このSomasutraを見る為に、今回、再訪しました。














そのSomasutraに近づいて見たところ。














Somasutraの口の中を覗き込んで見たところ。














主祠堂の中に入って、Somasutraへ聖水を流した口を見たところ。
東側入口の脇に聖水を流したと思われる穴が開いています。

真ん丸い穴が開いているのは、ドアの柱の軸を挿入した穴と
思われます。










その穴に近づいて見たところ。














その穴にカメラを突っ込んで撮影したところ。
















■祠堂内部のまぐさ石

主祠堂北側入口を入ったすぐの入口上のまぐさ石です。












その拡大写真です。













主祠堂の内部、Mandapaへ向かう南側入口上のまぐさ石です。













ナーガの下で瞑想する仏陀です。

















主祠堂に隣接する拝殿Mandapa内部です。
Mandapaから主祠堂に入る北側入口のまぐさ石です。













そのまぐさ石の上段中央に座する仏陀に対して、Maraと言う幻影の悪魔達が仏陀に襲いかかっています。
仏陀の横には、仏陀を誘惑する女達もいます。
下段には、象やドラゴンに乗った兵士達もいます。
仏陀の降魔成道の場面です。
参考までに、アユタヤの Wat Suan Dararam にも降魔成道の壁画があります。



















Mandapaの南入口上のまぐさ石です。













ラーマヤナ物語の魔王ラーヴァナの軍隊と、ラーマ王子の軍隊の戦闘場面です。















Mandapaの入口を入ったところにあち丸穴です。
何の穴?













Mandapaの南入口から外へ出たところにも、穴がある。
ココは、四角い穴です。















■内回廊を出て第2周壁の南塔門への参道の途中で

参道の田の字の基壇の南東には、建造物の基壇があります。












その説明板です。

アユタヤ後期の礼拝堂Viharnの
跡です。


















■Prasat Phimai / 遺跡の街

今回の訪問以前に、訪問した内容の紹介は、 ココをクリックください。




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